ポール・サイモンの紙ジャケット再発
素晴らしい再発。
ワーナーミュージック・ジャパン (2006/09/20)
もちろん、アルバムはLPで全部持っている。
にしても、今回のポール・サイモン紙ジャケ再発。これは買いです。限定ですからもう必ず買うべきです。聴くべきです。S&Gなんてサイモンの偉大な業績のうちのごくごく一部だということに、もっと多くの日本人が気がつくべきです。
とりあえず僕はS&G解散後ソロ第一作『ポール・サイモン』を買いました。このアルバム、サイモンがアコースティックギターを弾きまくっていながら、フォークの香りはほとんどなく、レゲエ・フォルクローレ・ジャズ・ブルースのザラッとした、麻袋のような、一刀彫のような、それでいてしっかり緻密な都会サウンドにまとまっていてとにかく素晴らしい。
でもまあそんなことは20年以上前に初めてこのアルバムを聴いたときから知ってることだ。ステファン・グロスマンのかっちょいいスライドが印象的な『パラノイア・ブルース』なんて何百回聴いてもしびれますよ。『パパ・ホーボー』のヴォーカル、S&Gという枠から解放された喜びが満ちてますよ。はい、聴けば聴くほど楽しめますね。飽きませんね。
で、そんな話はともかく、何よりも今回の再発で特筆すべきなのは、
解説がね。素晴らしいの。
ローリング・ストーンに掲載されたジョン・ランドーによるインタビューなど、当時から今に至る雑誌記事などの参考資料を、ただ引いてくるのではなく丹念に読み込んだうえで、的確な引用を交えて、実に丁寧にひとつひとつの作品のバックグラウンドを教えてくれる。シンプルな文体も実にサイモンの曲にマッチする、つまりは愛情があふれているわけですよ。
『平和の流れる街で』という隠れた大傑作をちゃんとそのように取り上げているし。
内容についてはこっちもファンなので大体知ってるんだけど、何よりこの丁寧さが嬉しいし、もちろん知らないこともずいぶん含まれているので、解説だけでも2500円の価値はあるなと思うわけです。
執筆されているのは檜山譲 さん。
こんな方がちゃんといながら、わざわざ鈴木道子にライナーノーツ執筆を頼む理由が全く分からない。
もうさー『サプライズ』は鈴木道子の原稿丸ごと削除して檜山さんの解説に全部差し替えて再発して欲しいと。買うよ。喜んで買うよもう一枚。
タグ:ポール・サイモン
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