ライブドア問題について、ちょっとメモ
ライブドアについて書きたい気もするのだが、すでにいろんな人がいろんな立場からいろいろ言っているので、読んでた方が楽しいしためになる。書く気にならない(笑)
という訳で、ちょっと面白いところだけサンプリングしてみる。
リンク: きっこのブログ: 諸悪の根源は自民党.
たとえば、ダイナシティの中山諭の覚醒剤事件みたいに、会社とは関係無く、社長個人の犯罪だったら、社長の首をスゲ替えただけでいいと思う。だけど、今回のライブドア事件は、イノシシ社長の個人的な犯罪じゃなくて、ライブドア自体が、まさに犯罪を繰り返すための温床として作られた虚業なんだから、会社全体、社員全員が、すべて同罪だと思う。今回の事件のことをまったく知らなかったシタッパの社員だって、会社が犯罪で得たお金から給料をもらってたワケなんだから、今でも平然と出勤してる神経が、あたしには理解できない
はあ、犯罪を繰り返すための温床ですか。社員全員同罪ですか。
リンク: naoyaのはてなダイアリー - ライブドアの技術の話.
自社でサーバーを設計するなどレイヤ0から独自の技術を持っており、連日のテレビ放映による影響でも落ちないサイトを維持し、オープンソースの自社製フレームワークで大規模なサイトを超短期で構築して自分たちで運用している。オープンソースのライブラリ開発者、メディア執筆者を多数輩出した企業であり、特に Lightweight Language を活用するウェブプログラマに与えた影響は非常に大きい...ライブドアはそういう技術的な側面を持っている企業です。
虚業ばかりじゃないわけです。というか、その技術力で日本のネット業界を牽引してきた企業のひとつなのですな。きっこさん知ってたかな?
で、内部から。
リンク: にぽたん休憩所 - ライブドアの技術に限らない話.
真実を言いましょうか。
ライブドア社内にあるのは、
社員全員が知っている事実に対してデタラメを吹聴されても何も出来ないジレンマ。
何も知らない三流コメンテーターや三流テレビ局の一方的報道によって叩かれている一民間企業の社員は「犯罪者集団」、「信者」呼ばわり。
「犯罪会社のサービスは使いたくないです!」「ライブドアの社員なんて全員死んでしまえ!」と捨て台詞を吐いて退会していく利用者の皆様。
今まで友達だった人が、今回の件をきっかけに、友達ではなくなったり。
精神を病んで、体調も崩して、会社に来られなくなってる人もいて。
今まで作り上げたものが無くなってしまっただとか。
これから作ろうとしてたものが無くなってしまっただとか。
今までお付き合いさせていただいていた企業様とのご縁が絶えたり。
でも、みんな、逆境が好きなようで、今までにないぐらいの勢いで、今を乗り切ろう、頑張ろうという思いばかり。
ふー、ため息出ちゃいますね。
でもね。
「ホリエモンの錬金術」 ミラーサイト
リンク: 「ホリエモンの錬金術」 ミラーサイト:ホリエモンの錬金術 -4.
違法とされる粉飾決算であるかどうかは、会社の再監査をしてみなければ判断できませんので、現段階での判断は差し控えます。 ただ、適法か違法かの問題は再監査にゆだねるにしても、企業の経営実態を直視する経営診断という立場に立ってみますと、ライブドアは、上場以来、連結でも単体でも全く利益を出していない、それどころか、資本金と資本剰余金までも大幅に食い込んでいるもの(つまり欠損会社ということです)と考えられます。 これが30年間会計屋として飯を食ってきた私の判断です。
このことは、お金の流れ(キャッシュ・フロー)から裏付けられます。お金というものは正直なもので、どのように化粧しようとも化粧を剥がしてしまいます。
ライブドアのマネーゲームの顛末(平成11年10月1日から同16年9月30日まで)は次の通りです。これは、会社が開示している第5期から第9期までの連結キャッシュ・フロー計算書を集計して作成したものです。<現預金の増減>
1.平成11年10月1日現在
613,049千円
2.財務活動による収入
47,704,387千円
3.事業活動収支差額
△2,789,334千円
4.換算差額
△17,541千円
5.平成16年9月30日現在
45,510,561千円
これは、手持資金613百万円でマネーゲームを始めたライブドアが、5年の間に3回の増資などで一般投資家等から47,704百万円をかき集めてあれこれとマネーゲームをやってみたところ、5年間の資金収支は2,789百万円の赤字であったことを示しています。つまり、ライブドアというギャンブル・ファンドは、この5年の間に、2,789百万円の資金を減らしているということです。
平成16年9月30日現在のライブドア単体の現金預金は、30,871百万円、公表上の純資産(資本合計)は51,129百万円ですので、現金預金と換金可能な資産は、この2つの数字の中間にあります。私は単体B/S上にある資産は、ゴーイング・コンサーン(継続企業)の幻想が終結した場合には、少なくとも50億円余りの評価減が必要である考えていましたので、連結キャッシュ・フローの現金預金残高45,510百万円とおおむね一致いたします(公表上の純資産51,129百万円-評価減5,000百万円=46,129百万円)。
決算書は経営者の姿を反映する、と言われます。
たしかに、ソロバンと電卓とエンピツを手にして、決算書をいじくって遊んでいると、数字とか注記の後ろから、経営者の様々な顔が浮かんでくるものです。
ライブドアは、上場以来5回の決算を行ない、その都度、有報を提出しています。そのいずれの決算においても、決算を組む直前になって、慌てふためいて決算対策に頭を悩ましている財務担当者とホリエモンの姿が、私の脳裡に鮮やかに浮かんでくるのです。面白いですね。
ドタバタ決算とでも言うのでしょうか。
これが書かれたのは2005年04月05日なわけです。プロがちゃんと見れば分かるものだったんです。虚業どころか詐欺的な経営だったと。
…つまりさ。
プロがちゃんとした仕事をすることと、能力がある人がその能力ゆえに暴走すること。
このふたつをちゃんと区別つけないといかんなあと思うわけです。ライブドアの中でたったいまプログラム書いている人と、こちらの公認会計士、どちらもプロだってことでね。
で、投資組合がらみの政界ルート・ブラックマネールートをちゃんと暴けるプロのジャーナリスト・プロの検察はでてきてくれるのかしらん。
タグ:ライブドア
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コメント
初めまして。
確かにLDは会社の経営としてはホリエモンの暴走があったのかもしれませんが、いくら時価総額が実態以上に膨れ上がっていたとしても、「虚業」という切捨ては言い過ぎですよね。むしろ、LD内部でマジメにやってた技術者の方達もその意味で「被害者」でしょうし。
ただ、世間やマスコミの反応がヒステリックなのは、それまでの期待や信用の裏返しだと思うので、今の段階では仕方ないとも言えるでしょうが。
ピンチはチャンスでもある訳で、ホリエモンが逮捕されずにLDが実態以上に膨らむより、今これでようやく正当な企業価値を評価してもらえるきっかけが到来した、のかもしれません。
投稿: ncd108 | 2006.01.29 01:55 午後
うーん、被害者というのはちょっと言いすぎかな。職業選択の自由は自己責任なわけで。
ま、引き続き冷静に野次馬に徹しようかと思います。
投稿: さいもん | 2006.02.13 01:41 午前